無線LAN
ここでは既に無線LANを使っている方を前提にしています。
使っている周波数
基本、2.4GHz帯と5GHz帯です。
以下は、日本で販売している無線LAN機器で使っている
通信規格毎で使っている周波数です。
通信規格 | 周波数帯 | 伝送速度 |
IEEE802.11b | 2,400~2,484MHz | 11/5.5/2/1Mbps |
IEEE802.11g | 2,400~2,484MHz | 54/48/36/24/18/12/9/6Mbps |
IEEE802.11j(IEEE802.11aの日本向け) | 5,150~5,250MHz 5,250~5,350MHz 5,470~5,730MHz | 54/48/36/24/18/12/9/6Mbps |
IEEE802.11n | 2,400~2,484MHz 5,150~5,250MHz 5,250~5,350MHz 5,470~5,730MHz | 2.4Ghz帯は600Mbps 5GHz帯は600Mbps 256QAM使用時は800Mbps |
IEEE802.11ac | 5,150~5,250MHz 5,250~5,350MHz 5,470~5,730MHz | 3467Mbps |
IEEE802.11ax | 2,400~2,484MHz 5,150~5,250MHz 5,250~5,350MHz 5,470~5,730MHz | 2.4GHz帯で1147Mbps 5GHz帯で4804Mbps |
電子レンジ
さて何が問題なのかというと電子レンジはどんな周波数でしょう
電子レンジの側面や後面に配線図が載っていることがあります。
配線図に発信周波数2450MHzと載っています。
電子レンジの作動周波数が『2,450MHzに統一されている』理由は、他のマイクロ波帯に悪影響を及ぼさないためであり、水自体の誘電損失による吸収のピークは、さらに1桁ほど高い周波数(温度により変化するが、20 - 80GHz前後)である。 つまり2,450MHzは、水が回転エネルギーとして吸収するピーク周波数からは大きく外れているが、水のマイクロ波吸収特性の幅が非常に広いので、周波数がこの程度ずれていても、十分な吸収が起きて加熱を行える。アメリカ大陸における電子レンジがより低い周波数である915MHzを用いても加熱を十分に行えるのも同じ理由からである(ただし効率は若干劣る)。
https://ja.wikipedia.org/wiki/マグネトロン
無線LANの周波数は2,400~2,484MHzを使用しています。
下記表から2450MHzを探すと、丁度7CH、8CH、9CH、10CHが電子レンジの周波数と被ります。
電子レンジから漏れた電磁波はノイズとして無線LANに影響を与えます。
2.4GHz帯を使っている物(いまは使っていない物も含めて)
ワイヤレスAV、自動ドア、万引き防止システム、マイクロ波治療器、Bluetooth、火災報知器、ゲーム機、AndroidTV、古いコードレス電話、ガスコンロ、エアコン、ペット用品
VICS(高速道路の2.4GHz電波ビーコンは令和4年3月末で終了し、5.8GHzの電波ビーコンのみに)
2.4GHzの使い道
こういった特性があるため、現代では5GHzを使う事を強く勧めます。
最新のスマホ、タブレット端末、ノートパソコンは5GHzに対応しています。
2.4GHzしか対応していないゲーム機、古いコードレス電話、ガスコンロ、エアコン、ペット用品、などこれらは通信速度は求めていません。
接続できて通信ができればいいのです。
つまり、動画を見るときに、再生が止まったりして困るのであれば
スマホ、タブレット端末、ノートパソコンは5GHzを使えば解消できます。
AndroidTVでYouTube、NetFlixなどを見る場合、無線LAN親機は最低でもIEEE802.11n規格にすること。
IEEE802.11b、IEEE802.11gなどの古い無線LAN親機の場合は、IEEE802.11ax等に買い換えて下さい。
IEEE802.11acが安ければそれでもいいです。
IEEE802.11nが使える様になってますから。
2.4GHzのチャンネル
チャンネル周波数帯表 無線LANBiz
これは何を意味しているかというと、IEEE802.11axなどの最新規格であってもベースはIEEE802.11gと変わりません。
つまり。2.4GHzは20MHzごとに区切った12チャンネルしか使えません。
通信はチャンネル毎に行います。
そしてチャンネルが被るとつまり周波数が重なると電波干渉により速度低下などが発生します。
チャンネルが重ならないようにチャンネルを設定する必要があります。
そうなると重ならないようにすると実質3チャンネルしか使えません。
1CH、6CH、11CH
2CH、7CH、12CH
3CH、8CH、13CH
この組み合わせです。
IEEE802.11 40MHz ネットワークエンジニアとして
IEEE802.11nのように40MHzに束ねてしまうと2チャンネルしか使う事ができません。
なので迷惑になるので、2.4GHz帯では20MHzひとつしか使いません。
使っているチャンネル
2,4GHzは周波数が重ならないようにするには3チャンネルしか使えないと書きました。
それを調べるには、Wi-Fiアナライザを使って調べます。
下記はWi-FiアナライザのHomedaleを使ってアクセスポイントと各チャンネルをモニタリングしたものです。
我が家の構成(木造住宅)
無線LAN親機
Apple AirMacExtreme
IEEE802.11acのME918J/Aが2台と
IEEE802.11nのMD031J/Aが1台
MD031J/Aは中継器として使用
診断に使用したPC
Apple iMac(Retina 5K, 27-inch, Late 2014)
無線接続はIEEE802.11ac 5GHz 80MHz 1300Mbps
実家の構成(軽量鉄骨)
無線LAN親機
Apple AirMacExtreme ME918J/Aが1台
診断に使用したPC
Apple MacBook Pro (Retina, 15-inch, Early 2013)
無線接続はIEEE802.11n 5GHz 40MHz 450Mbps
ME918J/Aは
IEEE802.11ac対応 チャンネルボンディングと3x3MIMO、ビームフォーミングアンテナ
MD031J/Aは
IEEE802.11n対応 チャンネルボンディングとMIMO
1.アクセスポイント
我が家のアクセスポイント
我が家より高い信号強度を示す2.4GHzの親機がいます。
こういうのが電波干渉します。
我が家は5GHzをメインに使っているのでいいのですが。。。
実家のアクセスポイント
チャンネルについて
信号強度について
2.2.4GHzバンド
我が家の2.4GHzバンド
実家の2.4GHzバンド
このチャンネルには無線LAN親機があふれかえっています。
AirMac Gが私の無線LAN親機です。
3.5GHzバンドチャンネル32−68
我が家の5GHzバンドチャンネル32−68
実家の5GHzバンドチャンネル32−68
このチャンネルには我が家の無線LAN親機のみが存在しています。
4.5GHzバンドチャンネル96−173
我が家の5GHzバンドチャンネル96−173
実家の5GHzバンドチャンネル96−173
このチャンネルには近所の誰かさんが存在しています。
5.5GHzバンドチャンネル183−196
IEEE802.11axでも使わないチャンネルです。
Homedale
チャンネルの変更
NEC Atermの場合
NEC Aterm WX6000HP Webマニュアル
BUFFALOの場合
BUFFALO WXR-6000AX12Sシリーズ ユーザーマニュアル
IODATAの場合
iodata WN-DAX3600XR 詳細ガイド
まとめ
まとめ
IEEE 802.11axについて
次世代高効率無線LAN規格 IEEE 802.11axに関する国内外の動向 日本電信電話株式会社 NTTアクセスサービスシステム研究所 2019年の資料
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